東ティモール民主共和国 サッカー
自己プロファイル
派遣国:東ティモール民主共和国
隊次(具体的な派遣期間):2018年度1次隊
協力隊派遣前の専門学校・短大・大学(所属学部やゼミ):桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部 スポーツテクノロジー学科 英語ゼミ
応募時の資格:日本サッカー協会公認C級コーチ
職種:サッカー
配属先: 東ティモールサッカー連盟
活動対象の人:サッカーアカデミーに通う6歳から18歳の子どもたち
要請内容:スポーツを通じた青少年の育成及びサッカーの競技力向上
自己紹介(志望理由や活動内容を含めて)
私は大学卒業後、青年海外協力隊員として、東ティモールでサッカーの指導者として活動しました。志望理由としては、大学2年生の時にフィリピンのセブ島でボランティア活動をしたことがきっかけです。
セブ島でのボランティア活動は、学校に通えない子どもたちを対象にスポーツを通じた青少年の育成を行いました。現地のNPO法人と協力し、音楽やスポーツに関わる活動を行いました。
このボランティア活動により、海外に興味を持ち、青年海外協力隊員として活動したいという思いが強くなりました。活動内容は主にサッカーの指導となるため、小さい頃からサッカーをしていたことや、大学在学中にスポーツに関する分野を専攻していたため、サッカーという職種で応募しました。
現地でのことについて
①現地で活動して良かったと思った瞬間
現地で活動して良かったことは、まず無事に日本に帰ってくることができたことです。全く違う環境に身を置いて生活することは簡単なことではないですし、大きなけがや病気もすることなく、活動を終えられたことが一番です。
他には、現地の人との交流や、自分の指導していた子どもたちの成長を感じられたことが良かったことです。生活面でも仕事の面でも現地人の同僚にはお世話になりました。何度も助けられることが多く、自らがボランティアとして来たけれど、現地の人や生活を通して学ぶことや考えされられることが多く、自分の人生経験にもなりました。苦労したことや辛いこともあったけど、協力隊として活動できて良かったです。
②活動で苦労or 辛かったこと、どう乗り越えたか
活動で苦労したことはいくつかありますが、一番は語学の問題です。現地に到着してから2週間 語学学校に通いました。訓練所での語学学習があったため、ある程度は理解できるかと思っていたけれど、現地の人とコミュニケーションを取ってみると分からないことの方が多く苦労しました。
活動が始まってすぐはコミュニケーションが上手くとれず、自分の伝えたいことや相手の言っていることを理解するのに苦労しました。同僚や現地の人と積極的にコミュニケーションを取ることで、語学の問題は解消されていきました。
③要請内容への取り組みとその後
要請内容は主に配属先でのサッカーの指導です。6歳から18歳の子どもたちを対象にサッカーの指導及び、スポーツを通じた青少年の育成を活動の中心としていました。
要請内容以外にも、代表チームの練習サポートや、クラブチームのユースチームの指導などもしました。地方への巡回指導なども計画に入れていましたが、配属先での活動が中心になってしまっていたことや、現地の指導者不足によりなかなかスケジュールを合わせることができず、市内での活動に限られてしまいました。今後は地方へのサッカーの普及・発展に期待したいです。
④要請内容外での取り組みと展望
要請内容以外の取り組みとしては、スポーツや教育に関わる隊員と共に定期的に集まりスポーツや教育に関わる情報共有をしたり、現地における問題や課題などを議論する場を設けました。
また、教育学部の大学生を対象に運動会を開催しました。現地の学校では運動会というものがなく、実技の授業も少なく座学の授業が中心となっているため、将来先生になるであろう教育学部の学生を対象にスポーツ交流を行いました。この活動が将来現地の教育に少しでも役に立てたら良いなと思っています。
⑤現地での活動や生活(隊員生活)で得たもの
現地での活動で得たものはたくさんあります。活動を上手く進めていく上で重要であるコミュニケーション能力や、自ら行動して周りを巻き込んでいく能力が身についたと思っています。
今までは人とのコミュニケーションが得意な方ではなかったけれど、現地で活動していくうちにコミュニケーション能力が身についたと感じます。また、自ら考えて行動したり、周りを巻き込んで人と人との繋がりを大切にできるようになりました。自分の知識やスキルなど至らない点も数多くありましたが、自分自身の成長を感じることができました。
⑥新卒だから出来たと思うこと、逆にもっとやっておけば良かったこと
社会人の経験がないまま協力隊に参加できたことは良かったと思います。日本では固定概念に縛られて仕事や生活する風潮があるかと思いますが、現地ではラフで自由な環境に身を置いていたため、何事にも思い切って行動できたと思います。
日本での常識は海外では全く別物ですし、文化の習慣も全く違う環境であるため、日本との働き方とは全く違う物であると感じました。日本での社会経験があることで現地に生かせることもあるかと思うけれど、新卒で参加したことにより思い切った行動を取ることができたかなと思います。
~協力隊全般について~
⑦訓練所での感想
訓練所では毎日語学中心の生活を送っていました。講座や野外活動など様々な活動もありましたが、語学の勉強が中心の生活でした。自分の言語はそこまで難しいものではなかったので苦労はしませんでしたが、他の言語を勉強している人たちは大変だったのかなと思います。
訓練所ではいろんな年代の方々がたくさんいて、人生経験豊富な方と交流ができとても刺激を受けました。新卒で参加した身としては、周りから勉強になることや学ぶことが多く、良い環境で生活できました。もっと積極的にいろんな人と関わることができていたらよかったと思います。
⑧選考時はどんな面接だった?
選考内容は、志望動機、自己PR、ボランティア経験などを面接で話しました。ダイア学在学中に頑張ったことや、ボランティア経験など聞かれました。協力隊を終えた後の進路や協力隊の経験をどのように日本社会へ還元するか、なども面接で話しました。
⑨何故受かったと思うか
第一志望の国ではありませんでしたが、協力隊に参加したいという気持ちを伝えることができたと思います。具体的に何を話したかは覚えていませんが、当時日本で就職することは考えていなかったので、協力隊に絶対合格したいという気持ちを持って面接したことを覚えています。
⑩協力隊終了後の進路
協力隊終了後の進路は、ワーキングホリデーや留学を考えていましたが、コロナウイルスの影響で任期が短縮となったことや、世界情勢を見てもなかなか難しいかなと思っています。
海外で働きたいという気持ちは今でも持ち続けているので、今のうちに英語の勉強など、やれることをやって次のステージで活躍できるように準備したいです。
~語学について~
⑪協力隊の面接受けた時の語学力は?
協力隊の面接を受けたときは、TOEICの点数が385点でした。派遣される国によっては英語力が必要になってくることもあります。そのため、英語を公用語として使う国へ派遣される方は英語力が重要になります。訓練所で語学の勉強をすることになりますが、必要最低限の点数は取っておく必要があります。英語圏ではない場合は、合格後に勉強を始めれば大丈夫だと思います。
⑫現地で語学は通用しましたか?
現地に赴任した直後は伝わらないことが多く苦労しました。相手の言っていることも理解できないことが多々ありました。半年から1年もすれば現地の人とスムーズに会話できるレベルまでたどり着くことができました。東ティモールの公用語はテトゥン語とインドネシア語で、現地の人はポルトガル語や英語を話す人もいました。テトゥン語を主に使いますが、数字やお金の数え方はインドネシア語を使うことが多く、苦労することもありました。
⑬どのように語学を勉強したか?
とにかく現地の人と話すことが語学力の向上に繋がると感じました。読み書きの練習も大事ですが、話すことが語学習得に一番必要なことだと思います。現地の人とコミュニケーションをとることで、わからないことがあればその都度意味を聞いたりしていました。とにかく優しい人が多く親切に教えてくれました。間違えて話すことを恐れずに、何度も会話をして話すことが語学習得に繋がりました。