イチから学ぶぞ!〜非英語の世界〜
Сайн байна уу ??
突然ですがみなさん上の文字は読めますか?
そして意味はわかりますか?
私がいた国の挨拶の言葉になりますが
少し考えてみてください!!
・・・さてさて正解はというと、
これはモンゴルやロシアなどで使われるキリル文字という文字で
このつづりの読み方は「サインバイノー」です。
そして意味は「こんにちは」です☀︎
今ではこの英語のアルファベットとも違う文字を読み書きしたり発音したりできますが、
なにもはじめからできたわけではありません。
協力隊でモンゴルに行くとなってから私はモンゴル語というものをはじめて学び始めました。
今回は非英語の国の言語学習について、訓練所での語学訓練を含め書いていこうと思います◎
英語圏以外の方、ぜひ大人になってからはじめて学習する言語をこんなふうに学んでいくのかと参考にしてみてください!
まず、どんな流れで語学学習が進んだかというと
(モンゴル語の場合)
・訓練所に入る数ヶ月前にe-ラーニングが送られてきて、文字や単語、簡単なあいさつ等を学習
↓
・訓練所入所後、すぐにe-ラーニングの内容から出題されるテストが行われクラス分けが行われる
(モンゴル語の場合は2クラス)
↓
・訓練所での授業が始まっていく
(平日の午前中はほぼ語学の授業です!ときどきいろいろ異なりますが、、、)
というような感じです!
〜授業の様子〜
少人数制でお菓子を食べながらなどけっこうアットホームな感じ(笑)
授業の流れについてですがモンゴル語の私のクラスの場合、
①はじめはとにかく発音の練習から!発音!発音!発音!!日本語にはない音を表現したり、なれない言葉なので唇の動きがついていかなかったり、顔が筋肉痛になりそうでした(笑)
日本語は母音が「あ、い、う、え、お」の5つしかありませんが、
モンゴル語は母音が「А,О,У,Э,Ө,Ү,И」の7つあり、さらに補助母音もありました、、、
さらに難しかったのが「О,У,Ө,Ү」の4つの音がどれも日本語の発音でいうとウとオに近い少しずつ異なる音だったことです。
どれだけ指摘されたか、、、
喋っている音が違うだけで意味合いがまったく変わってしまうのでもうそれはそれは大変です。
②発音や簡単な挨拶表現を練習した後は単語や文法を教科書の章に沿って習っていきました。
訓練所で使用していた教科書がこちらです!
↓↓↓
JICA特製ですね〜!!
モンゴル語の教科書の場合は章ごとに現在形や過去形を学んでいくスタイルで、その中で単語や会話表現なども学んでいきました。
めちゃめちゃ使い込んでる、、、(笑)
③先ほど章の中で単語を学んでいくといいましたが、その章に入ってすぐまず単語の発音と意味を確認するのが私たちのクラスの流れでした!
そして必ず単語テストがありました!!
授業はけっこうポンポン進んでいくので単語テストもすぐにやってきます。
だんだんと覚えにくくなってくる単語に苦戦しつつも
なんとなく自分の中の目標でかかげてた最初と最後は満点を取るということを実現できました◎(その他のテストも満点だったり、多くても2〜3個間違うくらいでしたよ!笑)
④毎回の授業ではほとんどの場合次の日までの宿題が出されました。
その日に習った章から教科書の練習問題が出されたり、モンゴル語で日記を書いてくるという宿題があったりしました。
単語の勉強もあり、練習問題もあり、日記もありという日は少し時間に追われることもありましたがやっつけ仕事にならないように自分がしっかり理解しているのかどうかを確認しながら毎日の学習を進めていきました!
モンゴル語の日記はありきたりな簡単な内容しか書けませんでしたが、自力でモンゴル語で文章を作る力というのはなかなか身につくものではないと思うので少しでも書いていけてよかったなと思います。
⑤訓練所に入るときは実は隊員ではなくボランティア候補生です!
候補生から晴れて隊員になるために訓練所を修了するのですが、
修了するための1つの条件として語学のテストに合格することが挙げられます!
語学テストは大きく中間と最終の2回あり、最終試験に合格しなければ隊員として派遣されることは見送られます、、、。
このために本当にはじめて学ぶ言語であろうがなんであろうが必死に勉強するのです!
だって自分が望んでボランティアに行こうとしてるのに
語学ができないからいけないなんて理由で夢を失いたくないから!!!
試験の内容は訓練所で習った範囲のリスニング、ライティング、スピーキングです。
これまで毎回の授業をがんばっていれば、そんなにできないというテストではないので
本当に日々の積み重ねが大事であると思います(^^)
上記でお書きしたのはモンゴル語の1クラスの例ですが、ほかの非英語の言語クラスもだいたい同じような感じで進んでいたような印象を受けます。
大人になってから新しい言語をイチから学習するのは簡単なことではありません、、、
ここで少し非英語習得のなにが難しかったかを2018ー1次隊同期に聞いてみた結果を発表します!
・参考書が少ない(フランス語)
・漢字(中国語)
・分からないことを調べても情報がないこと(ミャンマー語)
これホントにそう思います!
参考書少ないしネットの情報もそんなにない!
マイナー言語の供給の少なさをひしひしと感じましたね、、、
〜以下はモンゴル語同期の意見です〜
・文字と発音の仕方から覚えないといけないこと
・英語のアルファベットと同じ文字なのに発音が違う文字があること
・ウとオの間の発音、現地に行ってから伝わらないことが多い
・単語をイチから覚えること
・聞き慣れない音の聞き取り
・モンゴルでしか使わないことへのモチベーションの維持
・表現の幅が狭くニュアンスが伝わらない
・言葉が長い
・ネットや本の情報が少なく学習方法が限られる
みんなやっぱり発音だったり、イチからのスタートだったこと、情報入手の困難さに苦戦してたみたいですね(T . T)
そしてニュアンスもホントにそう!逆に改めて日本語の表現の豊かさを誇りに思いました◎
こんなふうにイチから学ぶマイナー言語はなかなかに大変ですが
どうやって習得していったか私なりの勉強方法を参考までにご紹介します!!
基本的に負けず嫌いな性格で勉強に対しても昔からそんなに苦手意識とかを持たずに取り組んでいたタイプの人間なのでどこまでが多くの人の参考になるかはわかりませんが、、、3点だけお話させてください!!
①とりあえず入所前のe−ラーニングをちゃんとやりました!!
→これで基本のアルファベットや単語、あいさつ表現などを学習するのでちゃんと予習しておくことでスムーズに授業に入りやすくなります!
(私は新卒参加で入所前の春休みは結構時間があったのでe−ラーニングにしっかり取り組むことができましたが、現職参加の人たちは時間的に厳しい人もいたようでした、、、)
②単語の練習は、中学のときはじめて英語を習ったときの宿題の癖が残っていて新出単語は単語練習ノートに2行ずつ練習しました!そしてその後単語カードを作ってましたね(^^)
→やっぱ書くことで覚えやすかったです!
⚠︎ただ現地に行って日常生活でとんでもない量の単語が出てきてからはそんなことはできる余裕もなく、自分がよく使う言葉から使うことで覚えていきました〜
③モンゴル語での日記は宿題で出されていましたが、これがよかったと思います!
→自分が伝えたいことを書く練習になりました!
現地に行ったら実際に自分が伝えたいことをまず文章にして書くということをしたり、セミナーとかをする際にパワポや発表原稿を作ったりします。
そういったときには自分で書かないと始まりません。
日記を書くことは既存じゃない自分が作る文章を自分で表す練習になると思います◎
あとはもう、訓練所で語学試験に合格するだけの基礎をしっかり固めておけば現地でなんとかなります!
聞き取りとか会話とかはもはや現地でしか成長していない気もします(笑)
けど与えられる課題だけや試験のための勉強ではなくできる限り自分で高めていったほうが確実に語学力がつくのも確かです。
ようは自分のやりようと気持ち次第です!!!
マイナー言語をイチから学ぶことは難しくもありますが、
現地に行ってその国の言葉をたどたどしくも話していると
「日本人なのにモンゴル語が話せるのか!」
「すごく上手だな〜!」
ととてもうれしそうでめっちゃ褒めてもくれます(笑)
それが私自身もすごく嬉しかったし、やっぱり言葉でコミュニケーションをとれるっていいなと実感しました。
現地での生活や活動を豊かにするためには言語学習は切っても切れないものだと思いますので
これから学ぶみなさんもがんばってください\( ˆoˆ )/
あと、マイナー言語を話せることは日本では貴重なのでちょっとした自慢にもなりますよ(笑)
最後に訓練所の座学以外の特別な語学の授業について紹介します!
まずはアウトドアレッスン!
遠足みたいな感じで語学クラスごとに町の中のいろいろなところに出かけるんですが
その中で使うのはモンゴル語です!
福島県二本松市の市内バスに乗っていてもそこで会話をするときに使うのはモンゴル語!英語学習の人たちは英語!
なんともまあ一般住民から見ればカオスな空間だったことでしょう、、、(笑)
日常の中で使う会話や乗り物の乗降車、買い物でのお金の計算など現地で生活するときの予行演習みたいな位置付けです。
私たちのクラスは窯焼きをしました〜!
そして、非英語だけのイベントが語学交流会です!
これは各クラスにその言語を話すゲストを招くイベントです!
授業の中でクラスでなにをするか事前に話し合って、いろいろと準備を進めて当日ゲストの人をおもてなししました。
私たちのクラスはモンゴル国家を歌ったり、1人ずつが自己紹介もかねてパワポで発表をしたり、浴衣を着て盆踊りという日本文化の紹介を行いました。
モンゴル語のもう片方のクラスは全員はっぴを着ていたり、他言語のクラスは各国の民族衣装を着てたりと
その日の訓練所はとても多国籍ですごく華やかでした♡
このようにただ座って授業だけでなく実践の機会もあり、みんなでわちゃわちゃしながらも助け合って70日間の訓練ではじめて出会う言語に慣れていきました!
やればやるだけ言語は伸びます!訓練所で同期隊員たちと高め合っていきましょう!!!