新卒のホンネ!~協力隊活動を通して~

新卒のホンネ!~協力隊活動を通して~

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ガーナ 小学校教育

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~とびっきりの笑顔の子どもたちと~

自己プロファイル

派遣国:ガーナ

隊次(具体的な派遣期間):2018-1(2018年6月25日~2020年3月20日

コロナウイルス拡大のため、緊急帰国

協力隊派遣前の専門学校・短大・大学:群馬大学教育学部・国語専攻・濵田ゼミ

(国語教育学について※特にアクティブラーニング)

応募時の資格:

・英検3級、普通自動車免許、大型自動二輪

・教員免許【小学校一種・中学校、高校国語一種、中学校保健体育二種】

職種:小学校教育

配属先: ガーナ教育サービス(Ghana Education Service)シャマ郡事務所

※任地変更前は東カセナ・ナンカナ郡事務所

活動対象の人:

・配属先事務所スタッフ(特に理数科コーディネーター)

・現地教員と小・中学生

要請内容:

・ガーナの実情に合わせた算数・理科の教具、指導方法の考案。

・配属先事務所の小・中学校を巡回して、①で考案した物を用いたモデル授業の実施。

・他の教育系の隊員と協力しながら、地域教員へ向けたワークショップの実施。

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~広大な丘から~

 

自己紹介

教員志望だったもののすぐに教壇に立つことに納得が行かず、進路決定で迷っていたところ学内で青年海外協力隊募集の「いつか世界を変える力になる」のポスターに惹かれて応募。説明会でのキラキラ輝いていたOGの方のようになりたいと思って志望した。

現地の教育事務所に理数科コーディネーターとして派遣されて、バイクで小・中学校を巡回しながら主に教員向けのワークショップを開催。内容は身近な物から作れる現地の教員にも子どもたちにも好んで使ってもらえるような教具作成や使用方法について。また、「アートマイル」というプロジェクトを通して、ガーナと日本の生徒たちの巨大壁画作成にも携わらせていただいた。その中で日本文化の紹介等も行う。

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~浜辺で偶然出会った少年に日本語を教える様子~

現地でのことについて

①現地で活動して良かったと思った瞬間

子どもたちの屈託のない笑顔が日々見れたこと。そして子どもだけでなく現地の教員や配属先のスタッフ、また関わるガーナ人と交流していくことで「知る」ことの面白さを改めて彼らと共に体感できたこと。私自身ガーナで気付かされることが本当に数多くあり、特にこれまでの自分の中での価値観や概念が180度変えることができたこと。具体的には、お金や立派な家がなくても家族と幸せそうに楽しく過ごす時間があること、今日1日を精一杯生きていることなどが挙げられる。そして彼らと共に生活していく中で彼らにとっての「幸せって?豊かさって?」と考えたり、自分の常識が当たり前ではないことが身をもって感じることができ、様々な視点で物事を考え、自分なりの意見をもてるようになったこと。

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ピンホールカメラの授業の様子~

②活動で苦労or 辛かったこと、どう乗り越えたか

自分自身ではどうにもできない問題と多々直面した時が一番辛く感じ、自身の無力感を感じた。特に任地変更や今回のコロナウイルスに関する緊急帰国、また教育の制度自体が変わらなければいけないが、様々なしがらみによりすぐに変えていくことは非常に困難であった。これらの問題は考え方を少しずつ変えていくことでうまく向き合えていっていた気がする。具体的には信頼できるガーナ人ととにかく話をして、お互いの意見を聞き合いながら、彼らの楽観的な面から自分の凝り固まった考えを柔軟にできたり、問題自体を解決はできなくても何か解決のきっかけを作れるような活動をしていこうと考えられるようになった。

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~任地変更でお別れが悲しくそれを慰めてくれる校長先生と~

③要請内容への取り組みとその後

 上記の要請内容に関して以下のことを主に活動の軸として行っていた。

・教員自身が楽しみながら授業をできるように、身近なものを使って教具作成方法や、使用方法の提案と協議

・より多くの分野の教具作成や使用方法を効果的に伝えるために他の隊員と協力した教員対象のワークショップを多く実施

・隊員同士で専門的なことを深く学び、より効果的に教員たちに伝えられるように勉強会を実施

 

これらの活動を行ったことで、ワークショップに参加した教員は少なからず教具に対する意識が良い方向に更新されていった(具体例として、ワークショップで紹介した教具を実際に自分たちの授業で使ったという報告を現地教員から受ける)。また、ガーナ人と共に教具や教授アプローチについて協議することで、よりガーナ人に寄り添ったアイディアを導き出すことができたと思う。

 

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~ワークショップ終了後参加教員に説明している~

④要請内容外での取り組みと展望

「ジャパンアートマイル」というプロジェクトを通して、日本とガーナの中学生が協同で巨大壁画を作成する活動をさせていただいた。このプロジェクトを通して、様々なことをお互いに学ぶことができた。特に今年は東京オリンピックイヤーでもあり、壁画のテーマをSDGsに関連させて考えた。その中で彼らは世界の教育の実情や、陸や海が汚染されている環境問題に直面することで彼らなりに、調べ学習を行い意見交流などを行った。また、私がそれらを解決するためにどうすれば良いかと問いを投げかけることで、身近なことからできる解決策を考えることもできた。

今後の展望に関しては、これらの学習をした彼らの身近なガーナ人の意識を少しずつ変えていき、少しでも持続可能な世界をアフリカからもつくりだせるようにしていきたい。

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~壁画を作成している~

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~壁画完成写真~

⑤現地での活動や生活(隊員生活)で得たもの

・無いこと、物に対して自分たちのアイディアで代用品を作り出し、それを用いて生活を豊かにしていること 例)サッカーボールが欲しいが、実際には無い。→紙やセロテープなどの文具を寄せ集めてボールの類似品を作り出す。

・相手を受け入れることの大切さ 例)文化や言語はもちろん、習慣の違い等本当に数多くの場面でカルチャーショックを受けていた。初めこそ戸惑ったものの、徐々に受け入れていくことで彼らとの関係をより濃厚に築くことができた。一方で彼らも日本の文化を受け入れることで、これまで以上に日本を身近に感じることができたと常々言っていた。

・相手を思いやり、相手の立場を想像することの大切さ 例)私たちには派遣されるタイミングより要請内容があるが、それが本当に任地の人たちが求めているニーズと一致しているかは分からない。そこで本当に求められているものは何なのか、また自分ができることは何なのかを考えながら、現地の人たちと共に自身の活動を考え、実践することができる。

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~日本文化の紹介~

⑥新卒だから出来たと思うこと、逆にもっとやっておけば良かったこと

ノリと勢いでとにかく色んな挑戦ができたと心から思うし、多くの先輩方(隊次や年齢においても)に背中を押していただきながら、またたくさんのサポートをしていただきながら分科会の会長や、合同勉強会などの新しい挑戦をすることができた。活動において成功も失敗ももちろんあるが、それを深く考えずに突っ走ることができた。  活動における専門知識をもっと事前に身に付けておくべきだったと思う。知識や経験が無かったからこその発見や感動も数多くあったが、自分自身のなかに専門的なことを落とし込むことが難しかった。

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~生き生きと楽しく学ぶ子どもたち~

協力隊全般について

⑦訓練所での感想

とにかく毎日が本当に刺激的!!!!!派遣国での生活ももちろんだが、非常に濃厚な時間を過ごすことができて、自分の将来をワクワクさせてくれるような夢の時間だった!!

特に私は色々なバックグラウンドの方のお話を聞くことで、自分にはなかった価値観や考え方を身に付けることができたし、この先も一生関わっていきたい!何かを一緒にやり遂げたい!と思えるような人たちに出会えたことへの心からの感謝。控えめに言って本当に最高だし、自分次第でどんな70日間にもできるから、何にでも挑戦できるとっても素敵な時間!!!

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~ガーナでの理科勉強会~

⑧選考時はどんな面接だった

記憶があいまいだが、以下のような質問を受けた気がする。

・どうして協力隊に応募したか?

・どんな活動がしたいか?

・自分にできることは? などなど

面接官の方が非常にリラックスさせてくれるような方だったっきがするので、自分の思いを素直に伝えることができた気がする。

⑨何故受かったと思うか

職種(私の場合小学校教育)に必要な教員免許をもっていたことがなによりの合格をいただけた主な要因だと思う。またその他にも面接の最中に、「必ず2年間やりきます!」や「どんな国でも地域でも、2年間やりきる自信があります」など、とにかく精神論だが、やる気があることを伝えて、合格のためならどんな努力もしますなども伝えたからかな?

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~分数の授業の様子~

⑩協力隊終了後の進路

コロナウイルスに関する緊急帰国もあり、きちんと活動をやりきれなかった悔しさややりきれなさなど、また何よりガーナ人に対する愛おしさなど色んな気持ちから、今度はきちんと対等に働けるように開発コンサルタントやJICAの専門家などの立場からガーナでの教育に携われるような仕事に就きたいと考えている。  

とにかく英語は必要だし、なんなら英語+他の言語(具体的には仏語・イタリア語・スペイン語などなど)があれば、もし国際協力関係の仕事に就く際には非常に有利!また、大学院等の進学ももっと早い段階から視野に入れられればさらに良かった。

語学について

⑪協力隊の面接受けた時の語学力は?

英検3級(語学レベル最低のレベルD※S?~Dの5段階評価)

勉強はほぼせずに、訓練所で非常に苦労した。

ガーナに行ってから少しずつ勉強するようになった。

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~青空教室~

⑫現地で語学は通用しましたか?

公用語が英語なので、基本的には通用したが、やはり拙い英語だとどうしても会話が難しい場面などもあった気がする。

ガーナにおける現地語は主に5言語ほど主流になっているものがあり(全種類では70種類を超える)、ちょっとした挨拶や自己紹介でガーナ人が喜んでくれていた。

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ラグビーボールを寄付~

⑬どのように語学を勉強したか?

とにかく現地のガーナ人と話しまくる!!!彼らの英語の癖や、現地語についてもまずは一緒に生活しながら話すことで少しずつ身に付けられたような気がする。

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~日本の歌を紹介~

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~大好きな配属先とスタッフと~