新卒のホンネ!~協力隊活動を通して~

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日本人が住みやすい家族愛に溢れた国モンゴル🇲🇳!

みなさんこんにちは!
もう2021年も終わりますね〜!
今年一年このブログを読んでくださってありがとうございました◎

今年ラストの投稿を浦田がさせていただきます!

今回のテーマが、人種・文化・宗教・差別ということでなにを書こうかな〜と思ったんですが、
モンゴルに住んで感じたことというのをざっくりと書いてみようと思います。

ではでは、ぜひ最後までお付き合いください〜


まず、少し考えてみてほしいことがあります!

任期中、療養一時帰国をしていたときにこんな場面に遭遇しました。

妊婦さんが、急に道端でバタッと倒れるように意識を失いました。
通りすがった人たちで呼びかけたり、
救急車を呼んだりして、
女性の意識も救急車に乗り込む前に戻りました。
その時、女性が絞り出した声で発した言葉が
「職場に連絡してください」でした。

みなさん、この話を聞いてなにか感じることはありましたか?



ワタシは、この時の女性の発した言葉にすごく悲しい気持ちになりました。

と、いうのも、新しい命を抱えてて危険な目にあったときに、
はじめに連絡したいところとして職場なのか、、、と思ったのです。
家族じゃないんだって😢

確かに、勤務中であればなにか事情があって勤務を続けられなくなった際に
ホウレンソウをすることはとても重要なことですし、
社会人としてもっともであると思います。
けど、なんかやっぱり家族が最優先じゃないのってすごく悲しいことだなあ〜、、、
という風に感じたんです。

もしこの出来事がモンゴルに行く前のワタシなら、
なにも思わなかったかもしれません。

モンゴルで暮らして、
モンゴルの人たちがどれほど家族とか家のこととかを大事にしているかを見てきたことで、
このような考えにいたったんだろうなと思います。

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遊牧民の家族!自然の中で雄大に暮らしています。


というわけで、今回は
家族愛についてと、モンゴルで日本人として暮らしてみた感想?について書いていきます🙋‍♀️


きのうはクリスマスで、もういくつ寝るとお正月ですが、みなさん誰と過ごされましたか?
友だちとか好きなひととかいろいろあると思うのですが、
一概にとはいえませんが、モンゴルの人たちはこのような大事なイベントは家族で過ごします。

ツァガーンサルと呼ばれる一週間ほど続くモンゴルの旧正月では、
親族のお家を訪問してまわります。
また、子どもにまつわる行事も家族総出でお祝いします。

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子どもの髪の毛を初めて切る行事✂︎
お祝いの言葉や成長を願った言葉をかけてハサミを入れます。

このような子どもの行事ごとや家族の出来事(見送りや迎え)、
家のちょっとした用事などで、
簡単に約束は裏切られ、授業にも来ないこともあります。

そのような考え方がまるでなかったワタシは、
当初、この約束していたのに授業に来ないということにすごく苛立ってしまいました。
このことが原因でケンカになったこともあります。

ただ、長くいっしょにいるうちに、
この人たちの第一優先は家族で、仕事は二の次なんだと認識することができるようになりました。

モンゴルの人がワタシによく聞いていたこととして、
「家族が恋しくないか?」
「お父さんは恋しくないか?」
「お母さんは恋しくないか?」でした。
こういうことってあんまり日本では聞くことないな〜って思ってました。

また、たぶん家族を第一に優先するのはモンゴルだけではないと思います!
他の途上国でも同じような感じと聞くこともありました◎
家族を第一に優先する文化に触れて
日本人の感覚が変なのかもしれないと感じるようにもなりました。

家族の絆が強いモンゴルは、
両親が働きに出ている分をおじいちゃんおばあちゃんが子どもの面倒を見ていることもしばしばです。

例えば、両親ともに首都に働きに出ている地方の子は、
首都にはついて行かずに地方でおじいちゃんおばあちゃんと暮らしたり、
両親が遊牧民である子は町中に住んでいる親戚の家で暮らしたりしています。

また、学校の送り迎えなども日中働いている両親の代わりに、
おじいちゃんおばあちゃんが来ることや、
お兄ちゃんお姉ちゃんが来ることも珍しいことではありません。

子どもの数が多いモンゴルでは、上の子が下の子の面倒をしっかりと見ることができます。
女の子たちがちっさいママであるのはもちろんのこと、
遊びたい盛りの男の子たちでさえも赤ちゃんのおもりをしていてと頼まれれば
あやしたりお世話をしたりすることができます👶!

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日本でいう中学生の男子が赤ちゃんをあやします🧑‍🍼

そういったときには何も文句をいわず、
なんなら周りの友だちもみんなで赤ちゃんを見てあげています。
とてもステキだな〜!と感じました😌💕

あやし方とか子どもの扱い方がうますぎて、
敗北感を味わったのも覚えています、、、(笑)


このように、家族全員が協力して家族が成り立っているのもすごくいいなと思いました!

なんでゆうか、昭和のことはわかりませんが、
このようなモンゴルの家族愛とか家族の団結をみていると、
日本も昔こんな感じで、今は失われてしまったんだろうなと感じました。

古き良き考え方が、今の忙しすぎる日本社会では消えていったのかなと
発展しない方がしあわせなこともあるのかもしれないと考えたりもしました◎


このような考え方に出会えたのも、協力隊に参加したからこそだなと思います。

また、モンゴルで暮らして、
ワタシははじめて一人暮らしになり、
家族と暮らしているとめんどくさいと思うこともあるけれど楽しかったり、
しんどいことがあると助けてくれてたりしたんだなと存在の大きさを感じることができました。

さらに、新卒で就職もせずに海外に行くという選択を許してくれた両親に対して、
感謝の気持ちを持つこともできて、
ワタシ自身の家族愛もモンゴルで暮らしたことで高まりました👀

このように違う文化に触れることで、
自分の持っていた当たり前の感覚が見直され、
自分の中の価値観なども変わっていきます!
家族のことに関しては、ホントにモンゴルの考え方をみることができてよかったなという風に今でも感じます!

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家族で家業の遊牧を分担する!一致団結!!


そんなモンゴルは、日本人にとっては実はけっこう住みやすい国なのではないかなと思っています!
マイナス30度になる冬の寒さや、
十数時間にもおよぶ国内移動のしんどさはいったん横においといて(笑)、
人種や宗教の面では何も苦労しなかったなと思います!

モンゴル人と日本人は同じアジアの民族で、顔もはっきりと違うというほどの大差はありません。

ワタシたちが思い浮かべるモンゴル人の顔もあると思うのですが、
モンゴルは実はいろいろと民族があって、
大きく四つとその他の少数民族が混在しています!

ちなみにワタシのいたチョイバルサンという町はロシアからも近く、
ロシア系の血をひくブリヤートという民族がモンゴルの中では多い地域でありました。
一番多いのは、約八割を占めるハルハ族です。

なんとなーく、ブリヤートの民族は目がぱっちりしてて濃い顔の印象というのはあるのですが、
とはいっても簡単に見分けることはできない!という感じで、
たぶんモンゴルの人も同じアジアの民族でも日本人なのか韓国人なのかはわからない様子で、
知らない人にはまず「韓国人?」と聞かれていました🤔

韓国人?とまず聞いてくるのにも理由があって、
モンゴル国内で韓国コスメや韓国のアイドルが流行っていることが挙げられそうです!

ブリヤートなのかハルハなのか、韓国人なのか日本人なのかというところはありますが、
肌の色も顔つきも大体同じなモンゴル人の中では特に日本人であるということがそんなには目立ったりはしません!

同じ協力隊員の人に写真を見せても、
日本で教育実習してるみたいだねって言われたりもします(笑)
協力隊感ある写真にならないのは少し悲しいところではありますね、、、(笑)

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どうですか?日本人はワタシだけです!

アフリカの協力隊の人たちは、肌の色が違うだけで目立ち、
中国人に間違われて揶揄されるという嫌な経験をするとよく聞きますが、
モンゴルはそういったことはワタシは一切なく、
そこのストレスはなく平穏に過ごすことができていました😌

また、日本の大相撲でモンゴル人力士たちが活躍していたり、
日本のドラマやアニメ、歌がモンゴルでも視聴できることもあってか、
わりと親日の人が多いのも住みやすさの1つです!

歴史的に見ればハルハ河戦争(日本でいうノモンハン事件)の際には敵同士であった日本とモンゴルですが、
年配の人の中には昔は日本に対してよい印象を持たなかった人がいるとも聞くことはありましたが、
今の人はほとんど日本にはいい印象を持っているそうです◎
それは、日本製品の優秀さであったり、JICAの支援なども理由として挙げられます!

たとえ悲惨な歴史があっても、その後関わり方次第で信用は少しずつ取り戻すことができますね🙆‍♀️

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ハルハ河戦争の戦地には日本人の兵士の碑もあります。

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勝戦80周年には、お祝い行事がありました!

町には日本のモノや首都には日本料理の店が多くありました!
首都からバスで12時間離れたチョイバルサンでも、
ラーメンやさんがオープンしたり、簡易DAISOがあったり、
スーパーで日本のビールや調味料が売っていたりしました!!

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ワタシの大好きな一番搾り
モンゴルのビールよりは高いですが、150円ほど!

そのため、日本の味のご飯なども簡単に食べれたり作れたりできて落ち着きました!
ただやっぱり内陸国のためお魚をあまり食べることができなかったのは、
二年弱の生活の中で一番辛いことだったかもしれない、、、(笑)


そして、宗教面でもモンゴルは日本と近いものがあるのかなという感じがありました!
モンゴル人の多くは仏教(チベット仏教)を信仰しています。

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ウランバートルにあるガンダン寺院はモンゴル最大の仏教寺院です。
めっちゃこの仏像おっきいの!

西部のカザフスタンに近いところでは、
イスラム教信仰も強く、モスクがあるとも聞きますが、
宗教を信仰している人の多くはチベット仏教徒です。

また、宗教を信仰しないという人も少なくはなく、
すごく日本と似ているな〜と感じました!

なぜ宗教を信仰していないのかと言われることもなく、
食べ物飲み物の制限もなく、衣服も自由で、
定期的なお祈りなどもないモンゴル人の宗教との付き合い方は、
ワタシたち日本人にとってはとても溶け込みやすいもののように感じます。

お寺に参るときや、観光地で仏教関係のものがあるときは一定の作法がありますが、
それも日本でお寺や神社を参拝するときに作法があるというそれに近いものがあります!

オボーと呼ばれる積み重なった石の周りを祈りながら、
三回時計回りに歩くという儀式は、
旅の安全をはじめ、元旦の際のお祈りなどモンゴル人にとってはごく当たり前のものです!
ワタシも計何回オボーの回りを周ったかわかりません!(笑)

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オボーを見かけたら参るという文化はワタシにも染みつきました(笑)


もう一つ、モンゴルの宗教観として忘れてはいけないのがシャーマニズムです。
遊牧民もそうですが、
昔から自然と生きてきたモンゴルの人たちにとって、
自然というものはとても大事にされます。

例えば、モンゴルでよい色とされるのは自然界の中で最も上にある大空の色である青色ですし、
家畜を捌くときにも大地に血を流して汚さないようにうまく捌きます。

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民族衣装のデールを作るときも青色を選ぶといい色だ!と喜ばれました◎

超自然的存在の精霊と交信するシャーマンに、
迷ったときに導いてもらうこともあるそうです。
ワタシ自身はシャーマンを直接見たことはありませんが、
草原の中にあるシャーマンの祈り場は目にしたことがあります。

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ここでも、いい色とされる青色のハタクと呼ばれる布が多く飾られています。

モンゴルはこのようにチベット仏教シャーマニズムが入り混じった独特な宗教観を持っているものの、
宗教に関して特に厳しい制約や絶対に信仰しなければいけないという概念はなく
日本人にとっては馴染みやすい文化でした!


人種や宗教の面で苦労しないというのは、
他文化で生きていく上でとても楽なものであると思います🙆‍♀️
その点ではモンゴルはすごく暮らしやすい国でした!
みなさん移住にどうですか〜?(笑)



さて今回は、
モンゴルに住んだことで自分の中の家族観が変化したというお話と、
人種や宗教の面でモンゴルがいかに日本人にとって馴染みやすいかというお話をさせていただきました◎

他文化の中には、日本の考え方とまったく違うことや共感できることが様々です。
その文化を感じとって、自分の中の考え方や価値観を見つめ直し、
新しく創造していくことはとても大事なことであると思います。

ワタシ自身ももっといろいろな考え方・価値観に触れていってみたいな〜と思います🙌
みなさんもぜひぜひいろいろなモノに触れてみてくださいね!!!
楽しいし、考えさせられ、とてもおもしろいです!!!


2021年、このブログを読んでくださったみなさんありがとうございました😌
2022年もどうぞよろしくお願いいたします🐯♥

よいお年をお迎えください〜!!

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中の人一同より