ザンビア共和国 公衆衛生
自己プロファイル
派遣国:ザンビア共和国
隊次(具体的な派遣期間):2018-1次隊(2018年7月10日~2020年7月9日)
協力隊派遣前の専門学校・短大・大学(所属学部やゼミ):北海道大学医学院社会医学分野
応募時の資格:看護師・健康食品管理士・医学修士
職種:公衆衛生
配属先: ナコリ地域ヘルスセンター
活動対象の人:ナコリ地域の住民・ヘルスセンターで働く医療者と地域ボランティア
要請内容:
・ヘルスセンターの5Sカイゼン活動に貢献する
・ヘルスセンター内、または地域のコミュニティに出かけてGMPと呼ばれる子供の成長チェック活動の支援に協力する(いわゆる乳幼児健診)
・ユースフレンドリーコーナー(30代以下の地域ボランティア)の担当者とともに若年妊娠・性感染症予防の推進に協力する
・対象地域のPHASTと呼ばれる環境衛生の改善活動に協力する
~自己紹介~
こんにちは。はじめまして。
協力隊との出会いは、隣町の高校に通っていた時にみた帰国報告会の実施ポスター。海外に興味があったのもあり、参加して、ミサンガを頂いた記憶があります。
大学に進学してからは協力隊については忘れ、栄養に興味を持ったことをきっかけに公衆衛生の院へ進みました。そこでは地域住民を対象とした生活習慣病の研究を行っていました。
ただ研究をした先、実際に人へ働き掛けられないと意味がないと感じたものの、“住んで土地の文化を知らないと難しい”と感じました。さらに、教授から「看護師もフィールド(研究など)もできるタイプ。悩むなら両方やったらどうか」と勧められた言葉が残っており、卒後はまず公衆衛生に関わりつつ“住んで働きかけられる”場所をと思ったところ、選択肢の一つとして協力隊を思い出し、応募に至りました。
~現地でのことについて~
①現地で活動して良かったと思った瞬間
活動面では、自分の考えが通じたとき。
終盤ではお互いアイコンタクトで、次どう動くか、何が言いたいかがわかる人が出てきて、通じ合っているものを感じていました。そのほか、地域住民や同僚とおしゃべりをしながらごはんをシェアして食べたり、大笑いしている時間はいい時間でした。
配属先すぐの服屋で突然呼ばれて、「あなたに似合うと思って」とボトムスをプレゼントされたときは驚きつつうれしかったです。
②活動で苦労or 辛かったこと、どう乗り越えたか
半年間ぐらい、要請内容と前任者の残り香に悩まされました。
前任は臨床経験のある人であり、私は研究経験があるだけでしたので、そのギャップに悩んだこと、本当に役立つのかどうかにこだわり、私らしさにたどり着くのに時間がかかったように思います。
悩む中で、一日にやれることをなんでもやろう、できることを一生懸命にしようと考えるようにしたのはきっかけのひとつになったと思います。
③要請内容への取り組みとその後
もともと、配属先は、忙しいときが多いにもかかわらず、効率が悪かったり、小さなミスで確認作業が繰り返されたりしていて、より時間がかかっていました。また人柄的に、面倒なこと、細かい作業が苦手なようだったので、どの要請内容であっても、簡潔にできるよう工夫していたところ、少しずつ時間に余裕が効き、業務もしっかりと継続されるようになったと思います。
その考え方も少しずつ現地の医療者に浸透して、考えて動くということをする人も増えてきました。
また、任期の途中で熱心な栄養士とも出会い、新しく生活習慣病への予防啓発活動も始めることができ、住民たちにとって、ひとついいきっかけになったと思います。
そのほかHIV陽性のお母さんとその子供のフォローアップの不備が目立つため、担当者やリーダーのボランティアと計画した仕組みがありましたが、取り組めないまま緊急帰国となりました。
④要請内容外での取り組みと展望
・保健分科会に所属し一時期副会長を務め、メンバーとともに、分科会を超えたコラボレーションをする取り組みの基盤づくり
・あるシニアボランティアさんの勧めから、配属先地区の群保健局と連携し、外務省草の根資金協力のスキームを使って日本の救急車を輸入するプロジェクトを立ち上げたこと。(応募して、通れば資金を得られる仕組みでしたが、採用には至りませんでした)
・途上国に関するWEB記事の作成の協力
⑤現地での活動や生活(隊員生活)で得たもの
・サバイバル経験。(笑)
鶏をさばくこと、火をたくこととそれで調理すること、真っ暗の中の星空。なにより、鶏が鳴くのは朝が早いのレベル以上で、さらにいつでもだということ、身をもって体験しました。。
・異文化交流
根本的に考え方や価値観が違うものがいくつもあり、折り合いの付け方や、その背景を考えることにもつながって、いい経験だと思いました。またザンビア人のやさしさ・温かさにもよく助けられました。日本で暮らしていた場所とは違うコミュニティのつながりの強さなども感じることができ、純粋に「いいな」「たのしいな」という経験が多かったです。
⑥新卒だから出来たと思うこと、逆にもっとやっておけば良かったこと
基礎知識があっても、社会経験がない分、相手や相手の医療の姿勢に対して「こうあるべき」という姿には捕らわれにくかったように思います。
〜協力隊全般について~
⑦訓練所での感想
・思い出に残っていること
自主講座を企画したこと。
割と早い段階で行ったので手探りだったうえ、講座内容をRPGストーリー仕立てにして楽しんでもらおうとして、友人と試行錯誤しつつ、自分自身もためになったので。
⑧選考時はどんな面接だった?
イベント企画をしていたときの内容や、院時代に勉強していた専門以外のことについて
第一希望の案件(実際に行ったザンビアの案件ではありません)が、要請内容に啓発や広報が含まれていたので、広報活動の有無について聞かれました
⑨何故受かったと思うか
・国際交流基金がもつスキームで大学生交流の経験・実績があったこと
・修士課程の経験があったこと
・自主イベントの企画運営の経験があったこと
国際交流基金は独立行政法人のひとつで、大きな組織ですし、ほかのイベントを企画していた経験は協力隊になるうえで+になるとみられたのではないかと思います。
⑩協力隊終了後の進路
「やってみたい」はたくさんあるけども、仕事としてできるかわからないので、ちょっとずつチャレンジしていきたいです。ひとつは予防医療について。
やっておけばよかったと思うことは、英語と大学・院時代の専門の勉強を継続しておくことかな。
~語学について~
⑫協力隊の面接受けた時の語学力は?
英検準二級
大学院入試に向けた英語以降は英語に特化した勉強はしていないです。大学に留学生がいたので、ときどき英語を使って交流していたため、会話には少し慣れていたと思います。
⑬現地で語学は通用しましたか?
最初は戸惑いもありましたが、いきおいと熱意で伝えることができたかと思います。
現地語は、医療現場でよく使う文を中心に使っていました。
⑭どのように語学を勉強したか
・訓練所にいるときは、そこでの語学に集中する
・友人らと英語を使ってチャットをする
・英語記事と日本語記事の両方で調べものをする
問い合わせ先メールアドレス(なんでもお気軽にどうぞ!隊員の紹介も可能です)
shinsostunohonne@gmail.com まで!